魔法つかいプリキュア

全話見たので感想を書きます。

【総括】
「魔法使い」「二つの世界」と真摯に向き合い、大真面目に物語を描いた作品。
設定遵守した非常に骨太な描写が素晴らしい。

 

【特に好きな話】(作画含まず)

・16話 久しぶりっ!補習メイトがやってきた!
現実的な範囲で2つの世界をクロスさせるのがワクワクもん。48話で触れられた夕焼け回でもある。

・25話 夏だ!海だ!大はしゃぎ!かき氷が食べた~いっ!
プリキュアがフェリーチェの従者として初めて活躍した回。設定を遵守した上できちんとカッコよく描写されていてワクワクもん。

・39話 今日はハロウィン!み~んな笑顔になぁれ!
後述の「パワーバランスの遵守(日常)」参照。

・46話 魔法のクリスマス!魔法のクリスマス!みらい、サンタになる!?
視聴者に対してサディスティックで不穏な展開が続く中で魔法使いらしさが出た純粋なワクワクもん回。緩急を付けていざ最終章。

・49話 さよなら…魔法つかい!奇跡の魔法よ、もう一度!
殿堂

 

【唯一の不満点】(あくまで個人的な意見、これ以外はすべて素晴らしい)

・カッコいいリコ回不足(中盤以降)
第二部以降かっこいいリコ回がなかった。立ち上がるシーンもほぼみらいからだったので、主役回以外でももう少し欲しかった。ただ、当たり所が悪い以外で挫けるミラクルが考えられないのでなかなか難しいのは理解できる。一人で変身できないし。
リコが活躍する場面といえばキュアモフルンの「みらいにまで何かあったらどうするのよ」くらいなもんで……。主役回もコンプレックスの解消が主でさ。生徒会長回とか聡明さ描写はあったけどカッコいい回ではないよね。
ちょっとブルーになったみらいの手を引っ張るリコとか、みらいの猪突猛進(言い過ぎ?)を陰ながら支えているのがリコなんだ!的な描写ならあってもよかったかな。
もし制約のない小説であれば、もっと魔法界の守護者(みらいに内緒で父親から情報を得ていたり)らしい活躍ができたのかもしれませんが、あくまで"みらいと並び立つもの"であるため本編のようになるわけですね。第一部(エメラルド捜索編)ではみらいとの危機感の違い(空回り気味)がありましたね。

 

【絶賛点】

・パワーバランスの遵守(戦闘)
プリキュアOtR>ムホー眷属>フェリーチェ>ドンヨクバール>プリキュア>ヨクバール
というのがよく守られておりました。特に22話を初めとしたドンヨクバールに敵わないプリキュアに真摯さを感じました。実力も描写もあくまでフェリーチェの露払いなんですが、それでも立ち向かっていく二人が非常にヒロイックでした。力設定はお話優先でもいいかなとも思うのですが、本作品は自分の覚えている限りでは守られていました。

・パワーバランスの遵守(日常)
「魔法の使えないナシマホウ人にもマホウ人にはない良いところはあるんだぜ~」という描写が露骨にかつしつこく無かったところ、というかほぼなかった。あくまで「魔法がなくても楽しい」とか「汗をかくと水がうまい」程度のもんで。
最もたるは39話、クレープ屋に補習組が参加するが、結局のところ「魔法が使えない人間に合わせている」だけである。力のあるものが歩み寄って(力を落として)初めて並ぶことができている。続けて40話の魔法で皿洗いのシーンも強烈に2つの世界の違いを表していて好きです。

・みらいへのしっぺ返し
リコやはーちゃん(楽しい日常)を失いたくないみらいは無意識的に、特にリコを縛り付けています。その呪いは結果として中学3年~大学1年(?)まで自分を苦しめることになります。リコと違い手段も情報もなく来るかわからない未来を待つしかありません。
キュアモフルンでもモフルンを取り戻すためにはーちゃんやリコが犠牲を払います。ある意味悪女なんですね、みらいは。(適切な表現募集)

・リコの決断
↑とも関連しますが、基本的にリコはナシマホウ界にいる必要がないんですよね。ですがみらいが勢いで自分の手元に置き、魔法界の人も何かと理由を付けていい話風にしますが、リコの中では「本当に自分はここにいていいのか」という疑問が常に付き纏います。(特に41話以降2つの世界が近付いたことで2つの学校に通えるようになりましたが、リコにとっては当然である魔法学校の授業を受けることに本来不要である労力を払っているわけです)
それは47話のリコの願いにも出ていて、リコの頭の中にはナシマホウ界にずっといることは想像していません。
ですが最後の最後で「再開の魔法」を唱えます。泣けますね。

・リコへのフォロー
さらに続きますが、49話の間でしっぺ返しを受けたみらいに比べて、リコは魔法学校の先生になった上、在学中(?)に人魚やバッティを魔法学校へ誘い入れ、さらにはナシマホウ界まで辿り着いて、しかも新校長になることが暗示されるというトンデモない成長が描写されています。
主人公力等はみらいと比べると劣りますが、プリキュアの経験を経てみらいにはない強烈な反発力を正しい方向に使えるようになったわけです。最終話に詰め過ぎ、でも泣けます。

 

【終わりに】

本当はいろいろあるんですけどこの辺にしておきます。
"ふたりプリキュア"は濃くてとても良いので私でも見られます。次のふたりプリキュアも期待しています。